シロアリ駆除に火災保険は使えない?費用を抑える方法を徹底解説

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シロアリ駆除に火災保険は使えるのか

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シロアリの被害に遭われた方で、火災保険で駆除費用を補填できるだろうと考える方も多いのではないでしょうか。そこでここでは、シロアリ駆除が火災保険の補償内容に該当するのか解説します。

火災保険は基本適用外

シロアリ駆除は、一部のケースを除いて火災保険の補償内容に該当しません。火災保険は主に建物や家財を対象として、火災・台風・落雷などの自然災害や、予想ができない突発的な損害に対して保険金が支払われます。

火災保険の補償内容には、シロアリを含む害虫被害は含まれていないため、火災保険は適用になりません。

適用が認められるケース

火災保険の適用が認められる一部のケースとは、自然災害がきっかけでシロアリの被害が発生し、それが証明できる場合をいいます。例えば、台風による大雨で床下が浸水し、多湿が原因でシロアリが発生するケースです。

台風被害で床下が浸水したことと、シロアリ発生の因果関係が証明できれば、火災保険が適用できる可能性があります。しかし、火災保険には請求期限があり、自然災害が発生してから3年以内でなければ補償されません。

シロアリを見つけた頃に台風被害を思い出しても最長3年弱の時間差があるため、被害の証明は難しいといえます。

自治体からの補助金適用について

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シロアリ駆除は、火災保険に適用される可能性はほとんどないと解説しました。一方で害虫駆除であれば自治体からの補助金を考える方もいるのではないでしょうか。ここではシロアリ駆除に自治体から補助金が貰えるのかを解説します。

シロアリ駆除に補助金が出る自治体はほとんどない

シロアリ駆除の費用を補助してもらえる自治体は、ほとんどないのが現状です。害虫駆除をしている自治体でも、蜂の駆除のみに限定している自治体が多く、シロアリの駆除も補助金も対応してもらえないケースがほとんどです。

独自でシロアリ駆除の補助金制度を設けている、もしくは外来種のシロアリで、特定の期間に限り補助金を出している自治体も過去にありました。そのため、シロアリの被害が出た際には、自治体の情報の確認をおすすめします。

シロアリ駆除の費用を抑える方法

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火災保険の保険金も自治体からの補助金も、ほとんど期待できないと解説しました。過去にシロアリ駆除・防除をした経験がある場合、保証期間を設ける施工業者もあります。しかし期間切れや、そもそも施工を行った方でなければ費用が補償される対象にはなりません。

しかし保証がない方でも、シロアリを発見、駆除した後から費用が抑えられる方法がありますので、ここで解説します。

確定申告すれば所得税から控除される

シロアリ駆除やシロアリによる被害の修復費は、所得税の雑損控除の対象です。そのため、確定申告すれば所得税が控除され、費用の補填ができます。

雑損控除とは、災害や盗難などの予期せぬ被害に遭い、自宅や家財などの資産が損害を受けた場合に適用される所得控除です。

確定申告で申請できる条件

確定申告して所得税が控除されるには、2つ条件があります。1つ目の条件は、シロアリで損害を受けた資産の持ち主が納税者である。もしくは納税者と生計を共にする家族(当年の総所得額48万円以下)であることです。

2つ目の条件は、生活に必要不可欠な不動産(別荘や保養施設、趣味娯楽用の不動産は対象外)であることです。なお、シロアリの被害を防止するための費用は雑損控除には該当しません。

確定申告の手続きの仕方

シロアリの雑損控除を受けるために必要な書類は、「確定申告書」「シロアリ駆除、住宅を修復した費用がわかる領収書」「会社員の場合は会社からもらう源泉徴収票」です。

確定申告書は国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から作成が可能です。必要書類を揃えて税務署に提出してください。

サラリーマンの場合、年末調整では雑損控除の手続きができないため、自分で確定申告しましょう。万が一当年に申告し忘れても、駆除をした年の翌年から5年の間に還付申告の手続きをすれば控除ができます。

所得税から控除される金額の計算方法

控除額の計算方法は2種類あります。1つ目は「(損害金額 + 災害関連支出 – 保険金) – 総所得金額 × 10%」。2つ目は「災害関連支出 – 5万円」です。多い方の金額が適用されます。どのように計算式に当てはめるのか、語句の意味と例を用いて解説します。

損害金額

損害金額とは、シロアリの被害が原因で失われた、住宅の価値を意味します。計算方法は「住宅の取得価額 – 減価償却費) × 被害割合」です。

減価償却費は、経年劣化で失われた価値を金額で表したものを意味します。減価償却費の算出方法、被害割合の求め方は国税庁のホームページをご参照ください。

参考資料|Ⅰ‐2 雑損控除の適用における「損失額の合理的な計算方法」(国税庁)

災害関連支出

災害関連支出とは、シロアリを駆除した費用や被害を受けた家を修復するためにかかった費用を表します。業者に依頼し、請求された金額に該当します。

計算方法例

例えば年収400万円の保険金なし、損害金額100万円と災害関連支出30万円の場合。2つの計算式に当てはめると以下の通りです。

「(損害金額100万円 + 災害関連支出30万円 – 保険金0円)- 総所得金額400万円 ×10% = 90万円」。もしくは、「災害関連支出30万円 – 5万円 = 25万円」です。この場合、金額が大きい90万円が雑損控除額として適用されます。

まとめ

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シロアリ駆除に火災保険の適用はあまり期待できません。シロアリの駆除や住宅の修復費用を抑えるためには、確定申告をすれば所得税の控除が可能です。

手続きや控除額の計算は難しいですが、費用の検討で修復が遅れてしまうと、シロアリの被害はさらに拡大してしまいます。安心、安全な居住環境に戻すためにも本記事を参考に早めの駆除、修復工事を行ってください。

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