外壁に剥がれやひび割れを発見。その原因と自分でできる応急処置方法

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外壁塗装の劣化が起きる原因

外壁に塗装の剥がれやひび割れを発見した時、剥がれの程度によっては、早急に専門業者へ連絡が必要ですが、軽微な場合はDIYで応急処置が可能です。剥がれの起きる原因や応急処置可能な条件と補修方法、剥がれを放置したことで起こる影響について解説します。

まず、外壁の塗装劣化の原因について、主に考えられるのは「経年劣化」と「施工不良」です。それぞれについて詳しく説明します。

経年劣化によるもの

外壁塗装に使われる塗料の寿命はおおよそ10年前後といわれています。しかし、平均より早く劣化してしまうケースもあります。

塗料は塩分に弱いほか、風の影響も受けやすいので、海の近くや周りに建物が少ないといった立地では劣化が早まる可能性が高いです。同じ家の壁面同士で比べても、南面は日光からの紫外線の影響を最も受けるため劣化の進み方が早くなります。

施工不良によるもの

外壁塗装は下塗り→中塗り→上塗りの3回を1層ずつ乾燥させながら行います。その工程で、外壁の塗装剥がれにつながる施工不良として考えられる原因は以下の通りです。

・塗布面に汚れが残ったまま作業してしまった。
・乾燥時間が不足していたり、間隔が空きすぎた。
・下地に塗装を塗る準備が不足していた。
・下塗り材の選定が適切でなかった。

DIYで応急処置はできるのか

外壁の剥がれの範囲が小さい場合は、自分で応急処置することが可能です。どんな症状であれば応急処置が可能であるかと補修方法を説明します。

外壁の種類によってDIY可能かどうかは変わってくる

外壁材の種類が、モルタル塗りの場合は比較的容易にDIYできます。サイディングの場合は、DIYも可能ですが、作業工程が多くなってしまうため専門業者への依頼をおすすめします。

それ以外の外壁材を使用している場合は、専門的な技術が必要なケースが多いため、専門業者へ依頼してください。

線のようなひび割れ

モルタル塗り壁に現れる0.3ミリ以下の小さなヒビ割れは「ヘアクラック」と呼ばれ、その場合は応急処置が可能です。乾燥収縮に耐えきれずにできたひび割れのため、内部へ被害が及んでいる可能性は低いです。

1ミリを超えるヒビ割れは「構造クラック」と呼ばれ、1ミリを超えるひび割れをを見つけた場合は、専門業者へ依頼が必要です。

補修方法

１、水洗いして汚れを落とし、セメントが固まらないようよく湿らせる。
２、スプレー式のリペア材を使う場合は飛び散らないように周りを養生し、ひび割れ部に塗布する。
３、スティック式のリペア材を使う場合は、クラック部分に直接塗り込み、1時間後に周りの不要な部分を削り取る。

小さなふくらみ

外壁の内部に水分が入り、壁内で蒸発するときに表面が浮いたように膨らんでくることがあります。範囲が狭い場合は、応急処置が可能です。

ただし、下地までふくらみが到達している場合や広範囲に及んでいる場合は、壁の内部で劣化が進んでいる可能性があるため、専門業者へ依頼が必要です。

補修方法

１、浮いている塗料を削り落とす。
２、水洗いして汚れを落とし、しっかり乾かす。
３、下塗り、中塗り、上塗りと3回塗装する。

※1度塗り終わるたびにしっかり乾燥させることが大切です。

小さな剥がれやプツプツとした穴

塗装部分が剥がれていたり、穴が開いている場合もごく小さければ応急処置が可能です。剥がれが広範囲に及んでいる場合や表面にチョークの粉を吹いたような状態「チョーキング」が見られる場合は、専門業者へ依頼が必要です。

補修方法

１、浮いている塗料を削り落とす。
２、水洗いして汚れを落とし、しっかり乾かす。
３、充填剤を塗りこんで表面を平らにならす。
４、下塗り、中塗り、上塗りと3回塗装する。

※1度塗り終わるたびにしっかり乾燥させることが大切です。

剥がれを放置することで起こる悪影響

剝がれた部位が小さい場合でも、外壁の剥がれをそのままにしておくと、水は壁の内部へと徐々に侵入していきます。剥がれを放置することで起こる影響について説明します。

壁の他の部分まで剥がれが広がる危険

塗装の剥がれた部分から侵入した水は、重力で下がっていくので、剥がれも徐々に下部へ広がっていきます。日光からの紫外線も剥がれた部分から壁の内部に届くようになるので、塗装の下の外壁や壁の構造材など見えない部分で劣化が進んでしまう可能性があります。

壁の内部へ水が入り込み室内まで到達する危険

塗装の剥がれを放置すると外壁材本体にまで水が回ってしまい、壁の中で結露を起こしたり、寒冷地の場合は凍害の原因となります。さらに水が伝っていくと室内まで到達し、天井や壁からの雨漏りも引き起こします。

まとめ

外壁の剥がれの原因と応急処置について解説しました。まずは、こまめに自宅の外壁に異常な点がないか点検することが大切です。

見つけた時点で劣化が小さければ、自分で処置することが可能です。周りへの影響を最小限に抑えることができますし、美しい外観も保つことができます。

しかし、塗装の剥がれは、外壁塗装全体が劣化を始めているサインです。サインを見過ごし放置すると、見えない部分で劣化が進んでしまいます。壁の中に水が入り込むことは、家自体の大規模な改修工事が必要となってしまう事態を引き起こす危険性もあります。

応急処置で対応した場合でも、できるだけ早く専門業者へ点検を依頼することをお勧めします。

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