壁紙(クロス)の修理に火災保険は使える?適用条件などを解説

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壁紙の修理は火災保険で補償される?

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掃除中や模様替え中、子供が遊んでいる時など、ふとした拍子に壁紙が汚れたり破れたりしてしまったことはありませんか。火災や自然災害などによる被害を補償してくれる火災保険ですが、実はこういった偶然の事故にも適用される可能性があります。

「不測かつ突発的な事故」は補償される

火災保険の基本項目はこのような偶発的な事故を対象としていませんが、特約として「不測かつ突発的な事故」もしくは「破損・汚損」といった項目があります。契約内容にこの特約が含まれていれば、壁紙(クロス)を火災保険を使って修理することができます。

適用の条件となる「不測かつ突発的な事故」とは、簡単に言うと「予測ができず防ぐことができなかった突然の事故」や「意図せず起きてしまった偶然の事故」のことです。

「不測かつ突発的な事故」に当てはまるどうかの判断が難しいケースもありますが、そこは保険会社側が個別に審査することになります。契約書類や保険会社のホームページなどを見てもわからない場合は、問い合わせ窓口を利用して直接聞いてみると良いでしょう。

火災保険適用の条件と注意事項

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「不測かつ突発的な事故」として火災保険で補償される際の条件と注意事項、火災保険が適用されるケースと適用されないケースについて具体的に解説していきます。

火災保険適用の条件

火災保険が適用されるには、事故原因以外にも条件があります。1つ目は、被害が発生してから3年以内の申請であることです。3年を過ぎると申請できなくなってしまうので、被害を確認したらなるべく早く手続きを進めましょう。

2つ目は修理にかかる費用が免責金額を超えることです。火災保険の特約には免責金額が設定されているケースがあります。免責金額とは損害を修繕する際に契約者自身で負担しなければいけない費用のことです。

契約内容や保険会社によって免責金額は異なりますが、「1カ所の申請につき〇〇円」などと決まっています。ご自身の火災保険証券を確認してみてください。

火災保険が適用されるケース

以下に火災保険の特約が適用される可能性が高い事故原因の例を挙げます。ただし、保険会社の判断や被害の程度によって適用されるかどうかは変わってきますのでご注意ください。

・家具を移動させる際に壁にぶつけてしまった
・子供が物を投げて壁に傷ができてしまった
・子供が壁に落書きをしてしまった

予測していなかったうっかりの事故や子供が原因の被害が多いです。外壁の場合はスプレーやペンキでいたずら書きをされたといったケースも含まれます。

火災保険が適用されないケース

先述したように、補償対象となるかどうかは保険会社の判断となります。例えば落書きは破損ではなく外観上の問題ですが、ちょっとした落書きであれば機能には問題がないとして補償されない可能性が高いです。

しかし、その落書きにより著しく景観を損なうと判断されれば補償の対象となり得ます。通常、補償の可否は機能に支障が出ているかどうかで判断されますが、線引きは保険会社に委ねられますので、まずは保険会社に確認してみることをおすすめします。

その他、火災保険が適用されないケースには以下のようなものがあります。

・経年劣化による汚損・破損
・故意に傷つけたり、重大な過失がある場合
・自然災害以外の理由により発生したカビ
・入居時から雨漏りが起きていた

故意に傷つけたり汚したりしたものは対象外となりますが、小さな子供が原因の場合は補償される可能性が高いです。ペットによるものは被害程度によって判断されることが多いでしょう。また、いつ何が原因で傷や汚れができたのかが明らかになっていないと適用されないことが多いです。

自然災害は違う項目

自然災害によって起きた壁紙(クロス)の汚損・破損は、「不測かつ突発的な事故」ではなく自然災害の項目で補償されることがあります。例えば以下のような場合です。

・水害により浸水して壁紙(クロス)が剥がれた
・大雨や台風で雨漏りして壁紙(クロス)にシミができた
・自然災害による浸水や雨漏りで壁紙(クロス)にカビが生えた
・上記と同様の理由で壁紙(クロス)がひび割れた

また、地震によるひび割れの被害は地震保険の対象となります。地震保険は火災保険とセットで加入しているもので、地震を原因とする損壊や火災が補償内容となります。

火災保険請求の流れ

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「不測かつ突発的な事故」として火災保険を請求する際の流れは以下の通りです。

1.被害状況の確認

被害が発生した日時と発生の原因をメモし、被害箇所の写真を撮っておきましょう。

2.保険会社へ連絡

保険会社に連絡して申請に必要な書類などを取り寄せます。この際、契約者名と保険証券番号が必要となります。保険証券は手元に用意しておきましょう。また、被害の日時や被害箇所の状態、原因や当時の状況を伝える必要がありますので、メモなどを確認しましょう。

3.書類の提出

「保険金請求書」「被害箇所の写真」「事故内容報告書」「修理費用の見積書」など、いくつかの書類を記入し提出します。被害の原因や程度、保険会社の規定によって必要なものは変わってきますので、保険会社の指示に従ってください。

4.保険会社による審査

場合によっては、現地に損害保険登録鑑定人がきて調査が行われる可能性もあります。

5.保険金の受け取り

保険法により、火災保険の保険金の支払いは請求が完了してから原則30日以内に行われることになっています。

賃貸の場合はどうなる?

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賃貸の場合は、これまで説明してきた火災保険の適用条件などとは異なる可能性があります。賃貸では、借主の加入している火災保険の対象が「家財」のみのケースがあり、これでは建物の一部である壁紙(クロス)は対象外となってしまいます。

賃貸物件の修理には、オーナーが加入している火災保険か「借家人賠償責任補償」を利用することになります。もちろん「借家人賠償責任補償」に加入していることが条件です。

原因が自然災害の場合はオーナーの火災保険が、それ以外の原因によるものは条件付きで借家人賠償責任補償が適用されると考えて良いでしょう。

借家人賠償責任補償とは

借家人賠償責任補償とは、物件のオーナーに対する損害賠償を補償してくれるものです。賃貸では借主がオーナーに対して「原状回復義務」を負います。退去時に、物件の状態を経年劣化によるものを除いて元のように戻す義務です。

これが行われない場合、オーナーは借主に損害賠償を求めることができます。その損害賠償を補償してくれるのが「借家人賠償責任補償」です。偶発的な火災や破裂・爆発によるもの、給水設備の故障などが原因の水濡れによるものが対象となります。

ただし、子供が壁を傷つけてしまったというようなケースでは補償されません。通常の火災保険よりも補償範囲が狭くなりますので注意してください。

まとめ

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偶発的な事故による壁紙(クロス)の傷や汚れは、火災保険を利用して修理することができます。ただし、被害が軽微である、修理費用が免責金額より低いなど、補償されないケースもありますので注意しましょう。賃貸物件では「個人賠償責任補償」で補償されることも覚えておきましょう。

壁紙(クロス)の傷や剥がれは思わぬ二次被害に繋がってしまうこともあります。被害が起きてしまったら、早急に保険会社に連絡し修理を行いましょう。

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