ブロック塀の劣化原因は?自分でできる修理方法や対策を解説
目次
ブロック塀がボロボロに劣化する原因
常に外気に晒される環境下にあるブロック塀は、天候や災害の影響を受けやすいため様々な要素が絡んで劣化します。劣化原因を知ることで、対処法が考えやすくなるでしょう。ここでは、ブロック塀の劣化原因を解説します。
経年劣化
ブロック塀の劣化原因は、経年劣化によるものが多いです。ブロック塀は紫外線や雨風に晒される環境下にあるため、正しく施工されたものでも時間の経過とともに鉄筋に錆が生えるなどの劣化症状が現れます。
また、ブロック塀に使用されるセメントの密度が時間と共に低下し強度が落ちると、ひび割れが生じたり少しの衝撃でボロボロになったりします。そこから雨水の侵入や汚れにより内部の腐食が進み、さらなる劣化を招きます。
施工不良
ブロック塀が比較的新しいにも関わらず劣化している場合は、施工不良の可能性があります。例えば、必要な数より少ない鉄筋での建設や長さの合わない鉄筋の使用など、目視では確認できない施工不良が発生していることがあります。
この場合、仮にブロック塀が倒壊して事故が起こった時、法律上の賠償責任を問われるのは工事した業者ではなく、所有者になります。ブロック塀の工事は、業者が建築基準法を守っているか確認されないため、施工不良が発生しやすいです。
日当たりが悪い場所である
日当たりが悪いとカビやコケが発生して、ブロック塀を痛める原因となります。特にカビは成長のために物質を溶かして吸収していくため、コンクリートの中性化につながります。中性化したコンクリートは強度が落ち、放置するとブロック塀がボロボロになるでしょう。
また、カビやコケはブロック塀の表面を覆うため、ひび割れ部分の発見が遅れて知らない間に劣化が進むことが懸念されます。カビやコケを見つけたら早めに取り除きましょう。
強い衝撃を受けた
ブロック塀は衝撃に強い設計がされているため簡単に劣化することはありません。しかし、地震や車の衝突など何らかの強い衝撃を受けると、ひび割れや欠けにつながります。ひび割れの間から雨水が侵入し、鉄筋の錆や腐食を発生させるなどの劣化原因となります。
劣化したブロック塀を放置する危険性
劣化したブロック塀は放置すると、重大な事故につながる危険性があります。ここでは、劣化したブロック塀を放置する危険性を解説します。
倒壊する可能性がある
劣化したブロック塀を放置すると、強風や地震が発生した際に倒壊して事故を引き起こす危険性があります。実際に、劣化して倒壊したブロック塀に人が巻き込まれるという悲惨な事故が過去にあります。
災害の際にブロック塀が倒壊した場合は、道路を塞いで避難や車両の通行の妨げになるため、被害が拡大することも考えられるでしょう。
損害賠償責任を負う可能性がある
仮に自宅のブロック塀の倒壊が原因で事故が発生した場合、過失がないとしても損害賠償責任を負うことになります。施工不良であったとしても、所有者が改めて裁判をする必要があります。
劣化したブロック塀の補修方法
劣化したブロック塀は、安全性のために修理が必要となります。ここでは、劣化したブロック塀の修理方法を解説します。
補修材を塗布する
0.3mm以下で深さが5mm以下の軽微なひび割れや欠けであれば、内部に影響がないためコンクリートのひび割れ用の補修剤を使用して自分で補修できます。周囲の汚れをブラシなどで落とし、塗布しましょう。奥までしっかり流し込むことがポイントです。
コンクリート用の補修材は、ホームセンターやネット通販で手に入れることができます。
専門業者に依頼する
0.3mmを超えるひび割れや広範囲の欠け、傾きなどがある場合はブロックの交換や建て直しが必要となる可能性があるため、専門業者に修理を依頼する必要があります。内部の鉄筋まで劣化している場合、素人の補修では悪化を招くことがあります。
経験が豊富で高い技術を持った専門業者に依頼することで、安全な修理が可能です。
ブロック塀を長持ちさせる方法
ブロック塀は事前に対策をすれば、劣化のスピードを遅めて長持ちさせることができます。ここでは、ブロック塀を長持ちさせる方法を解説します。
定期的に点検する
ブロック塀を長持ちさせるには、定期的に自分で点検することが必要です。点検することで異変に気がつき、早めの対処ができます。ここでは、自分で確認できるポイントをご紹介します。
ひび割れや欠け
ひび割れや欠けがある場合は、隙間から雨水や汚れが侵入します。侵入した雨水や汚れは内部の劣化原因になります。軽微なものであれば自分で補修もできます。0.3mm以上のひび割れは内部の鉄筋にも影響が出る可能性が高いため、幅にも注意した点検が必要です。
カビやコケ
カビやコケはブロック塀にダメージを与えるため、発見したら取り除く必要があります。コンクリート用のカビ取りスプレーや高圧洗浄機を使用して除去しましょう。繁殖力が強いため、広がる前の対策が必要です。
白華現象
白華現象は、ブロック塀に使用されるコンクリートに含まれる成分が雨や雪に溶け出して表面が白くなる現象です。コンクリートが中性化して強度が下がっている可能性がありますし、ひび割れからにじみ出ている可能性もあります。
白華現象事態が直接的な劣化原因にはなりませんが、劣化のサインの可能性があるため、注意深く点検しましょう。
傾きやぐらつき
ブロック塀に傾きやぐらつきがある場合は、内部の鉄筋が劣化しているサインです。強度が著しく低下している可能性があるため、地震や台風などで倒壊する危険性があります。この場合は専門業者に調査を依頼する必要があります。
錆汁
ブロック塀の表面に錆が垂れたような跡がある場合は、錆汁が出ている可能性が高いです。錆汁が出ていることは内部の鉄筋の腐食が進んでいると考えられるため、専門業者の調査が必要です。
定期的にメンテナンスを行う
ブロック塀を長持ちさせるためには、専門業者による定期的なメンテナンスが必要です。ブロック塀の耐久年数は30年と言われていますが、何の点検やメンテナンスも施さなければ、耐久年数は短くなるでしょう。
手抜き工事によるトラブルの発生を防ぐため、実績数が多く信頼できる業者に依頼しましょう。
まとめ
ブロック塀の劣化原因や修理方法について解説しました。住まいを守るためのブロック塀ですが、劣化が進むと思わぬ事故の原因につながることがあります。劣化による損害を防ぐためには、定期的な点検やメンテナンスが必要です。
住まいの安全性や快適性のためにも、ブロック塀のメンテナンスや修理は実績が多く経験豊富な修理業者に依頼しましょう。
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