ウッドデッキの修理に補助金は出ない
住宅を新築する際やリフォームをする際に人気のウッドデッキですが、屋外で絶えず雨風にさらされるため、修理などのメンテナンスが必要になる場合もあります。
劣化だけでなく台風などの災害で破損することもあるため、修理費用を補助金でまかなえないか考えている人もいるでしょう。しかし、結論から言うと、ウッドデッキの修理に「補助金」は出ません。
ただし、特定の条件を満たせば火災保険が下りるほか、リフォームなどでウッドデッキを新設する場合は補助金が出る場合があるので、それぞれ解説していきます。
ウッドデッキの破損は火災保険の対象になり得る
住宅や家財が対象となる火災保険ですが、ウッドデッキもその補償対象にすることができます。また、火災保険は火災だけでなく自然災害による被害も補償してくれます。
台風などの自然災害が原因でウッドデッキが破損した場合、条件を満たしていれば修理に火災保険が使えることがあります。
火災保険が適用されないケース
ただし、以下のような場合には火災保険が適用できないので、契約内容などをよく確認したうえで申請しましょう。
・ウッドデッキが補償対象に含まれていない
・自然災害による被害の場合、該当する災害が補償対象に含まれていない
・修理費用が免責金額を下回っている
・シロアリによる被害である
・経年劣化による被害である
ウッドデッキの修理方法と費用の目安
ここで、ウッドデッキの修理を業者に依頼する場合の修理方法と費用の目安について解説します。火災保険の適用を考えている場合も、費用の目安を参考に検討すると良いでしょう。
ウッドデッキの修理方法
ウッドデッキの修理は、主に傷んだ部分の板の張り替えと塗装の塗り替えです。破損部分・腐食部分の板を張り替えて、全体的に塗装をし直します。被害の程度によっては、床板を全面的に張り替えるような工事になることもあるでしょう。
ウッドデッキの修理費用の目安
ウッドデッキの修理費用は、修理内容やデッキの材質、被害箇所の程度や面積によって異なりますが、以下の金額を1つの目安として考えておくと良いでしょう。
・板の張り替え:1枚あたり10,000円前後
・塗装:1平米あたり5,000円前後
・部分補修:30,000円前後
なお、修理費用は業者によっても差が出るため、複数の業者で見積もりをとっておくと安心です。
ウッドデッキの新設には補助金が出る
ウッドデッキの修理には補助金は出ませんが、リフォームなどでウッドデッキを新設する場合は国や自治体の補助金を受け取れる可能性があります。
林野庁補助事業「外構部の木質化対策支援事業」
まず1つ目は、政府が推進する林野庁補助事業「外交部の木質化対策支援事業」です。「木のまちづくり」を進めて環境保全や生活環境の改善を図る事業で、住宅の木塀やウッドデッキにも適用させることができます。
新築やリフォームにおけるウッドデッキの新設に対する助成は以下の通りです。いずれの場合も一施設当たりの助成金の上限額は10,000,000円となっていますが、金額を考えると助成金のみで費用をまかなうことも可能です。
・クリーンウッド法に基づき合法性が確認された合法伐採木材を使用して施工する場合
→木材使用量1㎥当たり300,000円の定額助成
・登録事業者が合法伐採木材を供給する場合、若しくは登録事業者が施工する場合
→木材使用量1㎥ 当たり400,000円の定額助成
・実証対象施設に使用する合法伐採木材の供給及び当該施設の施工の過程で当該木材の所有権を一時的にでも有する事業者のすべてが登録事業者である場合
→木材使用量1㎥当たり500,000円の定額助成
申請方法
申請は、各都道府県の窓口で受け付けています。受付件数が限られているため、あらかじめ施工業者と相談して募集が始まったら、すぐに応募できるよう準備してくことをおすすめします。募集に関する情報は以下の事業公式サイトで確認できます。
各自治体の緑化補助金
各自治体の制度でも、ウッドデッキの新設が補助金の対象となることがあります。特に緑化に関する助成制度では、一般住宅のウッドデッキも対象となることがあります。
例えば、名古屋市の緑化助成制度である「みどりの補助金」では、民有地の緑化に対して助成を行っています。みどりの補助金は、緑豊かな景観の創出と都市環境の改善を積極的に推進するための助成事業です。
屋上緑化や壁面緑化、生垣設置などの際に工事費用の一部を補填してくれる制度ですが、ウッドデッキを利用してガーデニングスペースを作るなど、緑化の対象になると判断されれば補助金を受け取れる可能性があります。
ウッドデッキを設置する際は、お住まいの地域の自治体に助成制度などについて一度問い合わせてみると良いでしょう。
参考:名古屋市:みどりの補助金
まとめ
ウッドデッキは屋外に設置されるため、雨風の被害も受けやすいです。自然災害などによって被害を被った場合は、火災保険適用の可能性があります。
経年劣化等による破損は残念ながら火災保険金や補助金を受け取ることはできないので、複数の業者で見積もりをとり、紹介した修理費用の目安を参考にしながら修理内容や業者の選択をしましょう。
修理では補助金が出ませんが、リフォームなどでウッドデッキを新設する場合は、国や自治体の補助金を受け取れる場合があります。募集要項などをよく確認し、業者と相談しながら申請を検討しましょう。
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